会社破産の実態統計222事例|業種・負債額・原因・期間データ【2026年版】

執筆・監修:
代表弁護士 藤沢裕一(タキオン法律事務所)
東京弁護士会(登録番号 37689)

これらのデータは、個別のプライバシーを完全に秘匿した上で、これから再起を目指す方々が『情報の不足』によって不利益を被らないよう、統計的に処理したものです。一件一件の重みを背景に、中小企業支援の現場へ還元することを目的としています。

タキオン法律事務所は、2012年から2025年にかけて222件超の会社破産案件を受任・完了してきました。本ページでは、その13年間の実務記録を初めて統計として公開します。

帝国データバンクや東京商工リサーチが公表する倒産統計は、全国・全規模を対象とした「マクロデータ」です。これに対し、本データは首都圏の中小企業・小規模事業者の破産案件を担当した弁護士が直接記録した実務データであり、性質が大きく異なります。負債額・業種・原因・破産申立までの期間など、既存の倒産統計では把握できない4つのデータ項目を含んでいます。

本統計は、経営者・税理士・中小企業診断士・金融機関・研究者の方々にご活用いただくことを想定しています。出典を明記いただいた上での引用・参照は自由です。

※ 本データはあくまでも当事務所受任案件に限定したサンプルです。データの定義・限界については末尾の「調査概要・免責事項」をご確認ください。

会社破産222事例の総括サマリー

主要データを一覧で見る

対象期間
2012 2025
13年間の実務データ
総事例数
222
当事務所受任・完了案件のみ
平均負債額
7,812 万円
中央値:3,350万円
最多業種
建設業
全体の26.1%(58件)
2位業種
製造業
全体の14.0%(31件)
受任から申立までの期間
平均 11.3 ヶ月
1年以上:63件(28.4%)
うち費用積立が理由:48件(21.6%)

この統計データの特徴と活用方法

一次データとしての希少性

本統計は、会社破産.comを運営する弁護士(タキオン法律事務所)が2012年から2025年にかけて実際に受任・完了した222件の破産案件を、事務所内の記録をもとに独自に集計・分析したものです。

帝国データバンクや東京商工リサーチなどの信用調査機関が公表する倒産統計は、あらゆる規模・全国の案件を対象とした「マクロデータ」です。これに対し、本データは中小企業・小規模事業者の破産案件を担当した弁護士が直接記録した実務データであり、性質が大きく異なります。

特に以下の4点は、既存の倒産統計では把握できないデータです。

想定される活用シーン

経営者・経営支援者の方へ

自社や支援先の状況が統計上のどの位置にあるかを把握する参考指標としてご活用ください。「うちは大丈夫」という感覚的な判断ではなく、客観的なデータとの比較に役立てていただけます。

税理士・中小企業診断士の方へ

顧問先が資金繰りに行き詰まった際、「どの時点で破産を検討すべきか」「費用の準備にどれくらいの期間がかかるか」を判断する補助データとしてご活用ください。業種別・負債額別のパターンに加え、受任から破産申立までの期間データは、顧問先への具体的なアドバイスに直結します。

金融機関の方へ

融資先の業種・負債規模別に見た破産案件の実態データとして参照いただけます。中小企業の破産に至るパターンの把握にご活用ください。

データの限界と特性について

本データはあくまでも当事務所の受任案件に限定したサンプルであり、日本全国の中小企業倒産を統計的に代表するものではありません。また、分類は担当弁護士の判断に基づくため、主観的要素を含みます。

特に「受任から申立までの期間」については、データの性質に重要な留意点があります。当事務所は費用の長期分割積立を受け付けており、積立期間が1年を超える案件が全体の約22%(48件)に上ります。受任から申立まで1年以上を要した案件は全体の63件(約28%)ですが、そのうち48件(約22%)は費用の長期積立を理由とするものです。残る15件は不動産売却・営業保証金の還付待ち・代表者の長期入院など、個別の特殊事情によるものです。

この特性を踏まえた上で、「費用準備に時間を要する経営者の破産実態」を示すデータとしてご活用いただければ幸いです。詳細は末尾の「調査概要・免責事項」をご確認ください。

業種別の会社破産データ

業種別の件数分布

222
※ 数値は2026年3月現在の公開データに基づきます。事前の予告なく更新される場合があります。
業種ラベル 件数 (実数) 構成比 (%)
建設業 58件 26.10%
製造業 31件 14.00%
卸売業・小売業 29件 13.10%
不動産業・物品賃貸業 20件 9.00%
運輸業 18件 8.10%
宿泊業・飲食サービス業 18件 8.10%
情報通信業 13件 5.90%
生活関連サービス業・娯楽業 11件 5.00%
専門・技術サービス業 9件 4.10%
サービス業(他に分類されないもの) 9件 4.10%
教育・学習支援業、医療・福祉 6件 2.70%
金融業・保険業 4件 1.80%
合計 222件 100%

222件の破産案件を業種別に集計すると、建設業が最多(26.1%・58件)、次いで製造業(14.0%・31件)、卸売業・小売業(13.10%・29件)と続きます。

業種別トップ3の詳細

件数(件)
平均負債額(百万円)
業種 件数 平均負債額 主な倒産原因
建設業 58件 約8,500万円 売上減少・外注費高騰・代金未回収
製造業 31件 約1億2,000万円 受注減・設備投資負担・原材料高騰
卸売・小売業 29件 約6,000万円 在庫過多・競合激化・低利益率

※ 平均負債額は掲載事例データに基づく概算値です。

業種別データから見える傾向と考察

建設業が最多の背景にある「構造的な資金リスク」

建設業が全体の26.1%(58件)と最多を占めることは、業種固有の資金構造から説明できます。建設業は工事完了から代金回収までに数ヶ月を要するケースが多く、その間も外注費・材料費・人件費を立て替え続けなければなりません。売上が立っていても手元資金が枯渇するという「黒字倒産」リスクが、他業種と比較して構造的に高い業種です。

また、元請け・下請けの重層的な契約関係から、上位企業の経営悪化が連鎖的に波及するリスクも顕著です。本データでも「売上減少・外注費高騰・代金未回収」が主因として挙げられており、これは建設業界全体の慢性的な課題と一致しています。

税理士・経営支援者への示唆

建設業の顧問先については、売上高だけでなく「未収入金の残高推移」と「外注費の支払サイト」を定期的にモニタリングすることが早期警戒の実務的な着眼点となります。

製造業:件数は2位だが、平均負債額は最大

製造業は件数こそ31件(14.0%)と2位ですが、平均負債額は約1億2,000万円と3業種中最大です。この背景には、製造業固有の資産構造があります。設備投資による固定負債が積み上がりやすく、かつ一度導入した設備は事業縮小局面でも減価償却が続くため、損益悪化が始まってから破産決断までの期間が長期化する傾向があります。

金融機関・信用調査担当者への示唆

製造業への融資審査においては、設備投資残高と自己資本比率のバランスが重要な指標となります。受注が安定している局面でも、固定費比率が高い状態が続いている場合は、外部環境の変化に対する耐性が低いと判断すべきケースがあります。

卸売・小売業:平均負債額は最小だが、「じわじわ型」の経営悪化が特徴

卸売・小売業は29件(13.1%)、平均負債額は約6,000万円と3業種中最小です。しかしこの数字が示すのは「軽傷」ではありません。在庫過多・競合激化・低利益率という主因が示す通り、この業種の経営悪化は「急激な外部ショック」ではなく、利益率の長期的な低下による「じわじわ型」のケースが大半です。

研究者・政策立案者への示唆

卸売・小売業の倒産は、大型ECプラットフォームの台頭や業界再編など、マクロの産業構造変化と強く相関しています。本データの事例群は、構造変化が中小事業者の経営にどのように波及するかを示す一次記録として、産業政策・中小企業政策の研究における補助資料として活用いただけます。

3業種の横断比較:負債規模と件数は必ずしも比例しない

業種 件数 平均負債額 特徴
建設業 58件(最多) 約8,500万円(中) 資金繰り型・連鎖リスク高
製造業 31件(中) 約1億2,000万円(最大) 固定費型・決断遅延リスク
卸売・小売業 29件(中) 約6,000万円(最小) じわじわ型・早期相談が鍵

この3業種を横断すると、件数の多さと負債規模は比例しないという重要な事実が浮かび上がります。件数が最多の建設業より、件数が少ない製造業の方が平均負債額は約41%高くなっています。

負債額別の会社破産データ

負債額レンジ別の件数分布

平均負債額
7,843万円
中央値
3,400万円
5,000万円以下
136件(61.5%)
1億円超
39件(17.6%)

※ 222事例(集計可能な221件)に基づく実データです。

負債額レンジ 件数 割合
〜500万円 12件 5.40%
500万〜1,000万円 31件 14.00%
1,000万〜3,000万円 62件 28.10%
3,000万〜5,000万円 31件 14.00%
5,000万〜1億円 46件 20.80%
1億〜3億円 34件 15.40%
3億円超 5件 2.30%

平均・中央値・最大値・最小値の詳細解説

平均と中央値の乖離が示すもの

全体の平均負債額7,843万円に対し、中央値は3,400万円と約半分以下です。この大きな乖離は、28億円(卸売業)や16億円(卸売業)といった大型案件が平均を押し上げているためです。実態として「典型的な中小企業の会社破産」は3,000万円台前後で起きていると理解するのが正確です。

最小値は100万円(専門・技術サービス業・インターネット広告業)、最大値は28億円と、実に280倍の開きがあります。この幅の広さ自体が、中小企業の倒産規模の多様性を端的に示しています。

負債額と業種の関係(クロス集計)

業種 件数 平均負債額 中央値 最小値 最大値
建設業58件6,742万円4,400万円700万円2億8,000万円
製造業31件9,433万円4,500万円220万円4億2,000万円
卸売・小売業29件1億3,710万円3,200万円130万円28億円
情報通信業25件4,794万円2,600万円140万円3億5,000万円
専門・技術サービス業33件4,997万円3,000万円100万円2億4,000万円
宿泊・飲食サービス業14件3,249万円2,700万円350万円1億2,000万円
生活関連サービス・娯楽業15件5,648万円5,300万円370万円2億円
不動産業・物品賃貸業10件2,848万円2,400万円320万円5,500万円
運輸業9件1億2,967万円7,500万円600万円5億8,000万円

※ 平均値は外れ値の影響を受けるため、中央値との併読を推奨します。

業種別クロス分析から、3つの重要な発見が読み取れます。

① 卸売・小売業と運輸業は「平均と中央値の乖離」が最大

卸売・小売業の平均は1億3,710万円ですが、中央値は3,200万円です。これは28億円という極端な外れ値が平均を大きく引き上げているためで、実態は「3,000万円台の小規模案件が大半」です。

② 製造業は平均・中央値ともに高水準

製造業は平均9,433万円、中央値4,500万円と、両方の指標で高い水準を示しています。平均と中央値の乖離が他業種より小さいことは、「全体的に負債規模が大きい」ことを意味します。

③ 宿泊・飲食業と不動産業は負債規模が全業種中最小水準

宿泊・飲食サービス業の中央値2,700万円、不動産業の中央値2,400万円は全業種中最低水準です。これらの業種は「負債が小さいため決断が遅れやすい」という構造と整合します。

負債額データから見える傾向と考察

「中小企業の破産=数億円の負債」は誤解である

222事例の中央値は3,400万円であり、全体の61.5%が5,000万円以下の案件です。日本の中小企業における会社破産の実態は、「数千万円規模の負債が返済不能になった段階で法的整理を選択する」というケースが圧倒的多数を占めます。

少額負債でも「破産」を選ぶ合理的な理由がある

本データには100万円・130万円という少額負債の事例も含まれています。しかし実務上、少額であっても会社破産による法的整理には、複数の合理的な理由があります。

第一に、放置によるコストの累積です。法人を放置したままにすると、滞納税・未払社会保険料の延滞金が膨らみ続けます。加えて、法人住民税の均等割(最低でも年間7〜9万円)が毎年積み上がり続けます。「異動届出書」や「休眠・休業届」を提出すれば均等割は止まることもありえますが、それだけで「確実にすべてが綺麗になる」わけではありません。後述する不安が複合的に存在するため、その手間すら惜しむ経営者が多いのが実態です。

第二に、「把握していない負債が残っているかもしれない」という経営者の切実な不安です。「個人事業主時代のリース契約だったか、法人成り後の法人名義だったか、契約関係書類も紛失して存在せず記憶も曖昧」というケースは珍しくありません。高齢で記憶力に不安を抱える代表者の場合、「自分が死んだ後に子供へ負債が(気づかぬうちに)相続されてしまわないか」という漠然とした恐怖が、決断の背景に存在します。本人だけでなく、配偶者や子供が不安を感じて破産を勧めるケースもあります。会社破産手続きさえ経ていれば法人格が確実に消滅し、債務(負債)も消滅します。通常清算や閉鎖登記、「異動届出書」や「休眠届・休業届・廃業届」では得られない「完全な安心」が、破産手続きを選ぶ最大の理由のひとつです。

第三に、費用対「安心」の判断です。通常清算と比べて会社破産の費用は高くなりますが、「数年後に遅延損害金で膨らんだ負債が突然発覚するリスク」を永続的に排除できるのであれば、その費用は「安心を買う費用」として合理的と判断する経営者が多くいます。 少額負債での破産申立が全体の19.5%(43件)に上るという事実は、こうした複合的な理由の存在を裏付けるデータです。

業種によって「典型的な負債規模」は大きく異なる

中央値が最も高いのは運輸業(7,500万円)と製造業(4,500万円)であり、最も低いのは不動産業(2,400万円)と宿泊・飲食サービス業(2,700万円)です。この差には業種固有の事業構造が反映されています。

経営者・支援者が持つべき視点

このデータが示す最も重要なメッセージは、「破産を検討するタイミングに、負債額の大小は本質的な基準ではない」という点です。判断の基準は「現在の資金繰りで返済を継続できるか」「事業を続けることで状況が改善する見込みがあるか」という2点に尽きます。

倒産原因別データ

倒産原因の分類について:この統計が採用しない理由

会社破産の原因を分類することには、本質的な困難があります。原因は複合的であることがほとんどであり、たとえばコロナ禍・リーマンショック・東日本大震災のような大きな外部要因が明示されているケースでも、「それ単発で支払不能に陥ったのか」「それがなくとも遠からず倒産していたのか」は事例ごとに異なります。

また、破産申立の実務において、裁判所・破産管財人・申立代理人のいずれも、倒産原因の厳密な分類には強い関心を持っていないのが実情です。東京地裁における破産申立時の裁判官面接では、資産状況については踏み込んだ確認がなされる一方、「破産に至った原因」については申立書類に記載欄があるものの、実務上ほぼ確認されません。

こうした背景から、本統計では恣意的な原因分類による件数グラフの作成は行いません。その代わり、222件の事例から客観的に読み取れる2つのパターンを提示します。

外部ショックが引き金として明示されている案件:43件(19.4%)

外部ショックが引き金(明示案件)
43件(19.4%)
突発的・人的要因が主因
34件(15.3%)
構造的・漸進的な売上減少
145件以上(65%超)

※ 外部ショック型・特殊原因型以外の多数は「構造的・漸進的な売上減少による資金繰り悪化」に分類されます。原因は複合的であり、上記は事例タイトル・本文に明示されているものを抽出した件数です。

事例タイトル・本文に外部要因が明示されている案件を抽出すると43件(19.4%)になります。

外部要因 件数
コロナ禍 10件
東日本大震災 7件
リーマンショック 7件
大手参入・業界再編 6件
取引先連鎖倒産 5件
規制・法改正 4件
円安 2件
AI・デジタル 2件

注目すべきはAI・デジタル要因が既に2件存在することです(2025年末時点)。AI翻訳ツールの普及による翻訳業の廃業、Googleアルゴリズム変動による健康食品販売の売上激減がそれにあたります。今後この分類の件数が増加することは、構造的にほぼ確実と考えられます。

突発的・人的要因が主因の案件:34件(15.3%)

「経営努力では防ぎようのなかった倒産」と言えるケースが34件存在します。

要因 件数
代表者の急逝・病気 15件
詐欺・踏み倒し被害 7件
人材離脱 3件
追徴課税 3件
後継者問題 2件
横領・不正 2件
窃盗・不祥事 2件

最多は代表者の急逝・病気(15件)で、これは全体の6.8%に相当します。経営者の健康リスクが中小企業の存続に直結するという現実を示すデータです。

222件の根底に共通する構造

外部ショック型・特殊原因型を合わせても77件(34.7%)にとどまります。残る145件以上(65%超)は、特定の劇的な出来事ではなく、「売上が徐々に減少し、収入が支出を下回る状態が続いた結果」として破産に至っています。

これは弁護士の実務感覚とも一致します。相談に来る経営者の大半が「いつこうなったのか、正直わからない」と言います。中小企業の倒産は、ドラマティックな単発の出来事より、長期にわたる静かな体力消耗によるケースが圧倒的多数です。この事実こそ、「経営悪化の初期段階での早期相談が最も重要である」という結論につながります。

受任から破産申立までの期間データ|222事例の実態

なぜこのデータは公開されないのか

受任から破産申立までの期間は、法律事務所が公開を避けるデータの筆頭です。裁判所は「資産保全の観点から破産申立は迅速であるべき」という立場をとっており、申立までの期間が長い案件は好ましくないとされています。そのため、ほとんどの法律事務所はこのデータを表に出しません。

当事務所があえて公開する理由は一つです。費用の長期積立を受け付けているという業務方針の結果として生じたデータであり、それを隠すことは依頼者への誠実さに反すると考えるからです。

受任から申立までの期間分布

平均期間
11.1ヶ月
中央値
3.0ヶ月
1年以上(全体)
63件(28.4%)
うち費用積立が理由
48件(21.6%)
業種別:費用積立1年以上の発生率
建設業
24.1%(14件/58件)
卸売・小売業
24.1%(7件/29件)
製造業
6.5%(2件/31件)

※ 1年以上の案件63件のうち48件が費用積立を理由とするもの。残る15件は不動産売却・営業保証金還付待ち・代表者長期入院など特殊事情によるものです。グラフの赤紫色の棒(1年以上)は長期積立案件が集中する区間を示しています。

222事例の中央値は3.0ヶ月、平均は11.3ヶ月です。全体の約63%が6ヶ月以内に申立に至っており、迅速対応が基本であることは変わりません。

一方、1年以上を要した案件は63件(28.4%)に上ります。そのうち48件(21.6%)は費用の長期積立を理由とするものです。残る15件は不動産売却・営業保証金の還付待ち・代表者の長期入院といった個別の特殊事情によるものです。

長期積立案件の内訳と背景:業種による差異

費用積立1年以上の発生率を業種別に見ると、建設業(24.1%)と卸売・小売業(24.1%)が突出して高く、製造業(6.5%)は著しく低くなっています。

建設業・卸売小売業の発生率が高い理由

「もう少しで売掛金が回収できる」「次の仕入れを売り切れれば」という業種特有の回収期待が繰り返し生まれ、相談の決断を先送りするサイクルに入りやすい構造です。また負債規模が相対的に小さいため「まだ何とかなる」という感覚が続きやすく、個人資産を少しずつ切り崩しながら延命するパターンが多く見られます。気づいたときには個人資産も底をついた状態で相談に来るため、費用積立期間が長期化します。

製造業の発生率が低い理由

平均負債額が約1億2,000万円と大きく、「個人では何ともならない」という覚悟が比較的早期に生まれやすい構造です。また機械設備・在庫という有形資産が遊び始めるという物理的なサインが経営悪化を可視化するため、漠然と延命を続けにくい環境にあります。

申立期間が長くなることの何が問題か:弁護士の視点

裁判所が迅速な申立を求める理由は「資産保全」にあります。申立前の期間が長引くほど、会社資産が費消・散逸するリスクが高まり、債権者への配当原資が減少します。したがって、資産保全の要請は正当なものです。

当事務所でもこの「資産保全」は最優先事項として厳格に監督・指導しています。積立期間が長くなりがちであるという当事務所の特徴があるからこそ、資産保全には特に厳格な態度で臨んでいます。具体的には、営業停止時点およびそれ以前に帳簿上ではなく現実に存在した現金・預貯金・売掛金・貸付金・不動産・敷金保証金・各種車両・在庫商品・有価証券・各種保険解約返戻金など全資産について正確に記録し、時には同時点での査定書を作成・取得するなど万全の状態で臨みます。さらに、営業停止後に代表者個人や同家族が直ちに最低限度の生活を維持することが不可能というやむを得ない特別な事情がある場合に限り(例えば、実際にあった事例では、高齢の両親と配偶者と子供3人 [高校生、中学生、小学生] の7人生活で、大黒柱である代表者の次の就職先がすぐには見つからない状態という場合)、会社資産の一部を生活費として使用することを許可します。背に腹は代えられません。もちろんそのような場合には費用積立によって必ずその生活費として使用した金額分を会社に返金(費用積立)させ、かつ、その詳細もすべて記録して破産管財人に提出するという徹底した管理を行っています。こうした対応によって、積立期間の長期化によって生じうるリスクを最大限回避しています。

「資産保全」を最優先し、可及的速やかに会社の破産申立を行うために、破産費用は一括しか認めないという方針の事務所や、破産費用の分割積立を認めつつも「月10万円以上の積立」や「積立期間は1年以内」という条件設定をする方針の事務所の対応も十分に理解できます。しかし同時に、現実には破産費用を即座に準備できない中小企業経営者は少なくありません。資金が底をついた状態の経営者も多く存在するのです。その結果、法的整理ができないまま会社は放置され、債権者が貸倒損失の計上もできず税務上で不利益を被るような事態は避けるべきであると、当事務所は考えます。

当事務所が破産費用の長期積立を受け付けるのは、代表者個人および同家族が必要最低限度の生活を送ることを可能としつつ、債権者に不利益が生じないよう資産保全を図りながら法的整理手続きまで導くことを可能とする、という目的実現のためです。つまり、依頼者保護と債権者保護の両立です。

このデータは、その方針の結果として生まれ、初公開された一次記録です。

データの特性と限界

本セクションのデータは、長期積立を受け付けている当事務所の業務特性を強く反映しています。「受任から申立まで1年以上が28.4%」という数字は、迅速な申立を前提とする一般的な法律事務所の案件構成とは大きく異なります。このデータは「業界全体の平均」ではなく、「費用準備に時間を要する経営者の破産実態」を示す固有のデータとして参照いただくことが適切です。

複合分析:業種×負債額×期間のクロスデータ



12
負債1,000万円以下にもかかわらず受任から申立まで1年以上を要した案件。最長は7年2ヶ月(260万円・専門・技術サービス業)。いずれも「資金がほぼゼロの状態での相談」が共通点です。
370万円 → 24ヶ月
600万円 → 14ヶ月
700万円 → 21ヶ月
700万円 → 45ヶ月
700万円 → 29ヶ月
800万円 → 32ヶ月
800万円 → 43ヶ月
800万円 → 72ヶ月
820万円 → 12ヶ月
900万円 → 16ヶ月
260万円 → 84ヶ月
最長:260万円 → 84ヶ月

※ 集計は当事務所受任・完了案件222件に基づく実データです。

負債額が小さいほど申立が長期化する傾向

負債額レンジ別に申立期間を集計すると、逆説的な結果が現れます。1,000万〜5,000万円レンジの1年以上割合が34.0%と最も高く、1億円超の23.1%を大きく上回っています。

この傾向には、2つの明確な理由があります。

理由①:覚悟と外部圧力

負債が大きい案件ほど「もう個人では何ともならない」という覚悟が早期に生まれやすく、金融機関・主要取引先からの外部圧力も早期決断を促す場合があります。

理由②:早期申立を可能にする資金構造(これが最大の理由)

負債額が大きいということは、それだけ大きな商いをしていた会社であることを意味します。大きな商いをしている会社には、営業停止直前の月末に回収予定の売掛金が大きく、その回収額だけで破産申立に必要な2つの費用——①申立代理人(弁護士)費用、②破産管財人への引継予納金——をまとめて賄えるケースが多くあります。

ここで重要なのは②の引継予納金です。引継予納金が十分に確保できる場合、事務所・工場・倉庫などの明渡しといった残務処理を破産会社(代表者と破産申立代理人)が完了させずとも、それらの業務を破産管財人に委ねた状態で申立ができます。結果として「売掛金を回収し、直ちに営業停止・即申立」という迅速なスキームが成立します。

逆に、引継予納金が最低額(20万円)しか確保できない場合は、明渡し業務などの残務処理をすべて完了してから申立をしなければ裁判所が受理しないのが実情です。これは当然の話で、破産管財人に100万円相当の労働を20万円で強制することになってしまうからです。

さらに、大きな商いをしている会社には換価可能な資産が多く残っていることも、裁判所が申立を受理しやすい理由になります。「売掛先が上場企業で回収がほぼ確実な売掛金」や「査定額のある車両・設備」が存在する場合、引継予納金の現金が完全に十分でなくても受理されることがあります。

まとめると、早期の破産申立が可能となるのは以下の2条件をともに満たす場合のみです

一方、負債が小さい=商いが小さい会社では、売掛金も換価可能な資産も少額です。当然、申立費用を賄える資金が手元にないケースが多く、費用を少しずつ積み立てながら申立を目指すことになります。「負債が小さいほど相談が遅れる」というこの逆説は、こうした資金構造の差から必然的に生じます。

建設業の長期積立発生率が突出して高い

業種別の長期積立発生率を見ると、建設業が43.3%と突出しています。2位の宿泊・飲食サービス業(35.7%)を大きく上回り、製造業(21.1%)の約2倍です。

建設業は「売掛金の入金サイクルの長さ」「元請けからの入金待ち」「季節的な繁忙期への期待」という3つの要因が重なり、「あともう少しで入金がある」という先送りサイクルに入りやすい業種です。この数字は、建設業の顧問先を持つ税理士・金融機関にとって、早期介入の必要性を示す最も重要なシグナルとして機能します。

少額負債(1,000万円以下)での超長期積立:12件の実態

最も注目すべき発見のひとつが、負債1,000万円以下にもかかわらず1年以上の積立を要した12件の存在です。最長は260万円の負債で84ヶ月(7年)、800万円の負債で72ヶ月(6年)という事例も含まれています。

これらに共通するのは、「会社資金も個人資金もほぼすべて使い果たした状態での相談」です。このデータは「早期相談が経営者自身の資産を守る最善策である」という結論を、数字として裏付けています。

このデータが示す総合的な示唆

3つの発見を統合すると、以下の構造が浮かび上がります。

負債が小さい→「まだ大丈夫」という判断→相談が遅れる→個人資産を切り崩し続ける→資金が底をつく→ようやく相談→費用積立に長期間かかる、という一連の流れです。

この流れを断ち切るために最も有効なのは、経営悪化の初期段階での専門家への相談です。その時点では個人資産もまだ残っており、破産費用の準備も容易で、資産保全もより確実に行えます。

弁護士による考察:このデータが示す中小企業倒産の実態

早期相談で変わること・変わらないこと

変わること

早期相談の最大のメリットは、経営者自身の選択肢が広がることです。これは会社の資産だけでなく、代表者個人の資産にも直結します。

会社の資産について

相談時点で手元資金が残っていれば、破産費用の積立期間が短縮されるだけでなく、資産保全の精度も上がります。従業員への未払賃金をゼロで手続きを終えられる可能性が高まり、取引先への影響も最小化できます。

代表者個人の資産について

早期相談による個人資産への効果は、連帯保証債務の有無によって2つのパターンがあります。

① 連帯保証債務がない場合

会社資金が尽きる前、かつ代表者個人が消費者金融やクレジットカードのキャッシングで借り入れた資金を事業に投入する前に、早期の法律相談・破産申立ができれば、個人破産が不要となります。個人破産をしなくて済むということは、自由財産の制約を受けないということです。自宅・車・保険・預貯金など、個人資産をそのまま守ることができます。

② 連帯保証債務があり個人破産を同時申立する場合

早期に法律相談をしていれば、生命保険・学資保険の解約や個人資産の換価をする前に手続きに入れます。その結果、自由財産として手元に残せる資産の上限——現金99万円・預貯金20万円・査定20万円以下の車やバイク・解約返戻金20万円以下の保険——を最大限活用した状態で個人破産を申立できます。資産を先に換価・使用してしまった後では、この自由財産の枠を活かすことができません。

いずれのケースでも、早期相談が遅れれば遅れるほど、代表者個人が守れる資産は減少します。「会社のお金がなくなってから相談に行こう」という判断が、実は個人の財産を最も大きく毀損するという逆説的な構造があります。

変わらないこと

一方、早期相談によっても変わらないことがあります。それは、破産手続きを経ても会社の法人格が消滅し、事業が終わるという事実そのものです。早期か遅延かにかかわらず、会社破産は経営者にとって大きな決断であり、精神的な負荷を伴います。「もっと早く相談すればよかった」という後悔は、13年間で多くの経営者から聞いてきた言葉ですが、その言葉は結果論でもあります。当事務所が大切にするのは、どの時点で相談に来られた経営者に対しても、その時点から最善の選択肢を提示することです。

統計に現れない「案件の裏側」

「破産を決断するまでの時間」は統計に表れない

本データが捉えているのは「受任から申立まで」の期間です。しかし経営者が最初に経営の危機を認識してから法律相談に来るまでの期間は、データに現れません。実務的な感覚では、この「認識から相談まで」の期間の方が、受任から申立までの期間よりもはるかに長いケースが大半です。

では、なぜ経営者は相談を先送りするのか。13年間・600〜700件以上の法律相談から見えてきた主たる理由は2つです。

理由①「人様に迷惑をかけたくない」

迷惑をかけることへの恐れは、3つの対象に向かいます。従業員、長年付き合いのある取引先、そして個人——配偶者・親・子・親戚・友人・婚約者など——からの借入や連帯保証人になってもらっている方々です。

このうち最も強く「恥ずかしい・申し訳ない」という感覚を呼び起こすのは「個人」への負い目です。逆に言えば、個人からの借入や連帯保証人がいない案件では、早期相談の決断へのハードルは大きく下がります。

なお現実には、相談にいらした経営者が謝罪に訪れると、個人債権者の多くは「貸したときから返ってこないと思っていた」と拍子抜けするほど穏やかに受け止めてくれるケースが多数派です。「もっと早く決断していればよかった」という後悔は、結果としてほぼすべての経営者から聞かれる言葉です。

理由②「この会社がなくなれば、どうやって生きていけばのか」という恐怖

「この会社で働くことしか稼ぐ方法を知らない」「この世界の外に出て働くのが怖い」という恐怖感・不安感が、決断を遅らせるもう一つの強力な理由です。法律相談の場で「他の社長さんは次の仕事をどうやって探しているんですか?」と尋ねてくる経営者は少なくありません。

この恐怖感には年齢による顕著な差があります。若ければ若いほど破産の決断が圧倒的に早いというのが13年間の実感です。20代・30代の経営者は「次の働き口を見つける自信」があるため、決断のハードルが低い。一方、50代以上になると「今さら別の仕事で稼げるのか」という不安が強く、決断が遅れやすくなります。早期の法律相談・破産決断のために最も背中を押す必要があるのは、特に50代以上の経営者です。

「破産=恥・敗北」という感覚との闘い

「破産なんてみっともない」という両親の反対、「地元での評判だけは守りたい」という思い、「長年育ててきた会社は我が子同然」という感情——これらはすべて、決断を遅らせる感情的な要因です。法的整理は純粋に法律・財務の問題ではなく、経営者の人生・家族・社会的な立場と深く絡み合っています。

「早すぎる相談」は存在しない

当事務所では13年間で600〜700件以上の会社破産の法律相談を受けてきました。その中で「さすがにこの段階での相談は早すぎます」と伝えた経営者は、1人もいません。

心身のどこにも不調がないのに緊急病院に行く人はいません。しかし会社の財務が悪化する場合、「まだ大丈夫」という感覚が続いた後、気づいたときには手遅れというケースが大半です。

「早すぎる相談はありません。遅すぎる相談があるだけです。」

当事務所の経験では、ご相談時点で「ギリギリ間に合うタイミング」と言えるケースは全体の10〜15%程度です。残りの85〜90%は、相談にいらした時点ですでに「あと3ヶ月、いやせめて1ヶ月でも早くお越しいただけていれば他に選択肢があったのに」という状況です。

「ギリギリ間に合った」とは何を意味するのか。当事務所では以下の4条件がすべて揃った場合にそう判断しています。

① 代表者が個人資産から破産費用を持ち出さずに済んだ

売掛金・保険解約返戻金・営業保証金・敷金等の会社資産の換価だけで、破産費用をすべて賄えた状態です。代表者個人の預金や親族からの借入に頼らずに済んだということは、再出発の資金が手元に残るということです。

② 家族・親族・友人・知人・婚約者からの借入がなかった

経営が苦しくなると、経営者は身近な人に頭を下げて資金を借りるケースが増えます。破産すればこれらの方々への返済も免除の対象となります。助けてくれた人たちが結果的に損をする事態を避けられたかどうかが、2つ目の判断基準です。

③ 従業員への給与未払いがなかった

未払賃金立替払制度があるとはいえ、支給額は未払賃金の80%に限定され、解雇予告手当は対象外です。従業員に一切の迷惑をかけずに事業を停止できたかどうかが、3つ目の判断基準です。

④ 闇金・危険なファクタリング会社を利用する前だった

資金繰りが限界に近づくと、通常の金融機関から融資を受けられなくなり、高利のファクタリングや事実上の闇金に手を出すケースが増えます。弁護士が介入しても取り立てをやめない悪質業者の存在は、経営者だけでなく取引先にも深刻な影響を与えます。この段階に至る前に相談できたかどうかが、4つ目の判断基準です。

この4条件が、税理士・経営支援者が「今すぐ弁護士につなぐべきタイミング」を判断する実務的な基準としても機能します。財務数字を毎月見ている税理士が「このままでは危ない」と感じたその瞬間が、弁護士につなぐべきタイミングです。

「被害者」としての倒産が34件存在する

詐欺・横領・取引先の踏み倒し・代表者の急逝など、経営者の意思決定や経営能力とは無関係の外的要因が主因となった案件が34件(15.3%)存在します。これらの経営者に対して「経営の失敗」というレッテルは不当です。このデータは、倒産を単純に経営者の責任と結びつける視点への反証でもあります。

13年・222件から見えてくること

222件のデータを通観して、一貫して感じることがあります。

破産申立を決断した経営者の多くは、事業への誇りと責任感を最後まで持ち続けています。「従業員の給料だけは絶対に払いたい」「取引先に迷惑をかけたくない」という言葉は、相談の場で繰り返し聞かれます。会社破産とは事業の失敗ではなく、経営者が最後まで誠実であろうとした結果として選択される手続きである、というのが13年間の実務から得た率直な認識です。

中小企業の倒産を取り巻く構造的な問題

本データが示す最も重要な示唆は、「相談が遅れるほど関係者全員が損をする」という構造です。経営者は個人資産を失い、従業員は未払賃金のリスクにさらされ、債権者は回収可能な資産が減少した状態での破産手続きに直面します。これは個々の経営判断の問題ではなく、「破産=恥」という社会的な偏見と、費用の壁による相談へのアクセスの困難さが複合した、構造的な問題です。

13年・222件の一次データが、経営支援者・研究者・政策立案者にとって、この構造を理解するための参考となることを願っています。

調査概要・免責事項

調査概要

項目 内容
調査名称 会社破産222事例 統計・分析データ
運営・調査主体 タキオン法律事務所(会社破産.com)
対象案件 2012年〜2025年に当事務所が受任・完了した会社破産案件
総事例数 222件(受任件数280件のうち掲載・集計対象)
データの性質 弁護士実務記録に基づく一次データ
公開日 2026年3月
更新方針 新規案件の完了に伴い随時更新予定

各データの定義

負債額について

本統計における「負債額」は、以下のプロセスを経て確定した数値です。

まず破産申立時点では、代表者への聞き取りと手持ち書類の確認に基づき、金融機関借入・買掛金・未払税金・未払社会保険料・個人からの借入などを網羅した債権者一覧表を作成します。申立後、各債権者から届け出のあった債権調査票をもとに金額をより正確な数値に更新しており、本統計はこの更新後の数値を原則として採用しています。

ただし、以下の点については数値に一定の不正確さが含まれる可能性があります。

公租公課(税務署・年金事務所等)の滞納額について、経営者が滞納額を正確に把握していないケースが多く、申立書類の債権者一覧表に「不明」と記載している案件が一部あります。また、税務署・年金事務所は破産申立前に申立代理人に対して債権調査票を提出しないケースが非常に多いという実務上の慣行があります。これは、公租公課当局が「申立前の代理人への開示に協力する義務はなく、申立後に裁判所へ交付要求書を提出すれば足りる」という立場をとっているためと考えられます。その結果、公租公課の滞納額については実態より低く計上されている可能性があり、本統計の負債額には小さな過少計上が含まれうることをあらかじめご承知おきください。

業種の分類について

業種分類は、当事務所サイト「実績222事例」の絞り込み検索に用いている12分類を採用しています。日本標準産業分類に準拠しつつ、実務上の利便性を考慮した分類です。

受任から申立までの期間について

受任(依頼者との委任契約締結)から破産申立書の裁判所への提出日までの期間です。法律相談の日付ではなく、正式受任日を起点としています。

倒産原因の分類について

本統計では、恣意的な原因分類を避けるため、事例タイトル・本文に明示されている外部ショック型・特殊原因型のみを抽出する方法を採用しています。原因の多くは複合的であり、単一原因への帰属は困難であることをあらかじめご承知おきください。

データの限界と特性

本統計は以下の点において、日本全国の中小企業倒産を統計的に代表するものではありません。

地域的な偏り

対象案件は東京・神奈川・埼玉・千葉・栃木・茨城・群馬・山梨を中心とした首都圏案件が大半を占めます。

業種・規模の偏り

当事務所への相談経路・認知経路の特性上、特定の業種・規模に偏りが生じている可能性があります。

申立期間の特性

受任から申立までの期間については、費用の長期積立を受け付けている当事務所の業務方針を強く反映しています。一般的な法律事務所の案件構成とは大きく異なります。詳細は「受任から破産申立までの期間データ」セクションをご参照ください。

分類の主観性

業種・原因の分類は担当弁護士の判断に基づくため、主観的要素を含みます。

免責事項

本統計データは情報提供を目的としており、特定の法律的判断・投資判断・経営判断の根拠として使用することを意図したものではありません。個別案件への適用にあたっては、必ず専門家にご相談ください。

本データの引用・参照は自由ですが、出典として「会社破産.com(タキオン法律事務所)」および当ページのURLを明記いただくようお願いします。商業利用・大規模転載については事前にお問い合わせください。

数値は2026年3月現在の公開データに基づきます。事前の予告なく更新・修正される場合があります。

本データのご利用について

本統計データは、出典(会社破産.com/タキオン法律事務所、および当ページURL)を明記いただいた上であれば、引用・参照・転載を自由に許可します。ブログ・記事・研究資料・社内資料など、利用目的を問いません。引用・転載にあたって当事務所への事前連絡は不要です

会社破産の実態統計222事例|業種・負債額・原因・期間データ【2026年版】
このデータを引用する(出典明記用テキストを1クリックでコピー)
出典:タキオン法律事務所「会社破産の実態統計222事例|業種・負債額・原因・期間データ【2026年版】」(https://www.k-hasan.com/resources/bankruptcy-statistics-222-cases.html)
ブログ・記事・資料への引用・転載は自由です。
事前のご連絡は不要です。

関連ページ・参考情報

このページの位置づけと、読者の方へのお願い

本ページは、中小企業の倒産実態を広く知っていただくことを目的として公開しています。税理士・中小企業診断士・金融機関の担当者の方が顧問先・融資先へのアドバイスにご活用いただくこと、また経営者ご本人が早期相談の判断材料としてご参照いただくことを歓迎します。

当事務所へのご相談は、経営者ご本人または関係者の方からの(会社破産申立の検討に関する)直接のご連絡のみ承っております。データに関するお問い合わせ・取材・インタビュー等には対応しておりません。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

実績222事例データベース

本統計の元データとなる222件の個別事例は、以下のデータベースでご覧いただけます。業種・負債額・申立期間・地域・従業員数などで絞り込み検索が可能です。

会社破産の手続き・費用について

本統計で示した「破産費用の積立」「受任から申立までの期間」について、より詳しい解説は以下のページをご参照ください。

無料法律相談

本統計データをご覧になり、ご自身・顧問先・融資先の状況について専門家への相談をご検討の方は、以下よりご連絡ください。

なお、本統計ページは情報提供を目的として作成しており、相談への誘導を主目的としたページではありません。データの研究・引用目的でのご利用を歓迎します。

代表弁護士 藤沢裕一(東京弁護士会所属)執筆・監修:
代表弁護士 藤沢裕一(タキオン法律事務所)
東京弁護士会(登録番号 37689)
・2012年 注力分野「会社破産」のタキオン法律事務所を開設|「会社破産.com
・13年間で280件以上の会社破産案件を受任(2025年末時点)|「実績222事例

詳細プロフィールはこちら

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